自立とは?

摂食障害と診断された娘がいます。思ったこと気づいたことを綴ります。

拒食症の子は「自分がない」

主治医に何度か言われた言葉です。

それを実感する出来事が最近多い気がします。

 

 

娘が発する言葉がママである私か、パパである夫が発言した言葉。

それをあたかも自分が思っているかのように話すので、とても違和感を感じます。

 

 

この間は娘とTVを見ていて、パンを作る特集をやっていました。

「でもさ~パンを作るのって結構難しいんだよね。」と言ったのです。

……娘はパンを作ったことはありません。ちなみに私が作った時にお手伝いをしたこともありません。

まるで自分が作ったかのようにさらりとスムーズに発言したのでびっくりしました。

そしてこの言い方は私がTVで簡単にパンを作れるというような特集をしているときにいつも言っているセリフです…。

 

 

思わず「え?作ったことあったっけ???」と聞き返すと、「ないけど…、でもスコーンもそんなに簡単じゃなかったし」と。

ちなみにスコーンは一緒に一度だけ作りました。

 

 

このようなことが何度かあって、「拒食症の子は自分がない」というのがやっとわかってきたような気がしています。

 

 

常にママはどう思っているか、パパはどう思っているかが一番にきて、それに合わせることを考えているのではないでしょうか。

まず自分がどうしたいか、どう思ったかを考えられないし、考える思考になっていないと思います。

 

 

そしてこれは、私が結婚してから身につけた処世術を娘もそのままなぞっているようにも思います。

常に旦那はどう思うか、亡くなった義母がどう思うか、を考えて生活してきたから…。

 

 

それを見ていた娘も、おそらくそれが自然と身についてしまっているのでしょうね。

だから自分で違和感を感じないし、ママの真似のような発言をしてしまっているのではないでしょうか。

 

 

自分の考えを持つというのは難しいけれど、それでもある程度自分の中にあると思います。頭の中でまとまらなくても自分の中で嫌なこと好きなこと苦手なことなど少なからずわかるしわからなくても自然とそこに気持ちがあるというか。

 

それが娘にはほとんどないのかと思うとぞっとしますし、そのように育ててしまったという事実にも恐怖を覚えます。